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COMME des GARÇONS / その膨らみが問うもの

服に「余計な膨らみ」がある。
そう感じたとき、余計だと決めつけた自分の存在に驚く。

コム デ ギャルソンの1997年春夏「Body Meets Dress—Dress Meets Body」では、パッドによって身体の周囲に非対称な膨らみがつくられた。メトロポリタン美術館は、この表現を、服と身体の境界や、従来の理想的な身体像を問い直すものとして紹介している。

The Met・展覧会解説

ウエストを細く見せる。腰まわりをすっきりさせる。肩の位置を整える。
普段、服に期待する働きを並べてみると、その多くが、身体をある決まった形へ近づけるためのものだと気づく。

そこに、膨らみを足してしまう。

引き算するはずの場所が増える。
滑らかにするはずの線が曲がる。
見慣れた身体の読み方では、うまく理解できなくなる。

面白いのは、服だけじゃなくて、見ている側の基準まで表に出てくることだったりする。
なぜ、ここが出ていると気になるのか。なぜ、この形を「似合わない」と判断しようとするのか。

もちろん、戸惑った服を無理に好きになる必要はない。
分からないものに感心するふりをしたら、それも別の審査に参加することになる。

ただ、嫌だと思った理由を、一度だけ眺めてみる。
ギャルソンの服は、自分の好みを教えてくれるというより、好みだと思っていたものの出どころを問いかけてくる気がしている。

その落ち着かなさを、急いで解消しなくてもいい。
これに限って言えば、タイムリミットなんて存在しない。

単純に、「隠す」だけでは落ち着かない話だよね。

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